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寄付金の使いみち

コウノトリが7年連続で選ぶまち。栃木県小山市が守り続ける、生き物たちの楽園

地域が誇る銘菓やブランド牛、旬の農産物や水産物、店舗や旅行で便利に使用できる電子ポイントなど、ふるさと納税には、バラエティに富んだ返礼品が揃っています。

ふるさと納税の楽しみは、返礼品を選び、受け取ることだけではありません。

縁(ゆかり)のある地方自治体や、お世話になった思い入れのある自治体などへの寄附金の使い道を選ぶことで、自身の寄附金が町や村に与える影響を知ることも一つの醍醐味となるでしょう。

ふるさと納税バイブルでは、返礼品が目的の寄附だけではない選択肢を知ってもらうために、全国の自治体に寄附金の使い道を伺い、その想いを発信していきます。

今回ご紹介するのは、新幹線で東京から約40分というアクセスの良さと、ラムサール条約に登録された渡良瀬遊水地などの豊かな自然が共存する、栃木県小山市です。

都市と田園が調和する、「田園環境都市」小山市の魅力

栃木県南部に位置する小山市は、市の中央には思川、東には鬼怒川、西には巴波川などが流れ、市街地の周辺部には農地や平地林の田園環境が広がる、都市と田園が調和した「田園環境都市」です。

市の南西端には、ラムサール条約湿地「渡良瀬遊水地」があります。渡良瀬遊水地は、面積約3,300ヘクタール、栃木・茨城・群馬・埼玉の4県4市2町にまたがる、本州以南最大のヨシ原を有する湿地です。

本市にある第2調節池ではコウノトリが定着し、2020年には東日本で初となる、野外繁殖によるヒナが誕生しました。その後も7年連続で野外繁殖によるヒナが誕生しており、豊かな自然環境が魅力です。


提供:NPO法人わたらせ未来基金理事長 青木章彦氏

交通の便の良さも魅力です。小山駅には新幹線が停車するほか、宇都宮線(上野東京ライン)や湘南新宿ラインも利用でき、都内へは新幹線で約40分、普通電車でも1時間半〜2時間ほどでアクセスできます。

加えて、東の水戸線、西の両毛線が全て小山駅で繋がっています。まさに「ハブ」機能を備えた駅と言えるでしょう。この利便性から、都内に通勤する若い世帯からも選ばれているまちです。

こども・子育て支援にも力を入れており、2025年には「すべてのこどもが幸せで みんながつながり だれもが安心して子育てを楽しめるまち」を基本理念とした「おやまこどもプラン」を策定しました。

地域のこども・子育て・教育支援に係る団体や企業、市民、行政が集まり、情報の共有と課題解決に向けた検討、参加者同士の連携を図る「こどもまんなかラウンドテーブル」を立ち上げ、地域全体でこどもたちを支える「こどもまんなか」のまちづくりを進めています。

都市の利便性と豊かな自然の「いいとこどり」ができる小山市は、特に子育て世代や老後の安心した暮らし、快適な生活を求める方を中心に、移住・定住を積極的に推進しています。

具体的な支援としては、東京圏に通勤する「新卒者」や「転入者」向けの「新幹線通勤定期券購入補助金」や、田園部に移り住みたい「若者・子育て世代」向けの「若者・子育て世帯田園部移住支援補助金」といった、経済的なサポートが充実しています。

さらに、移住検討中の方向けに、小山市での暮らしを実際に体験できる「お試しの家」を用意しており、現在では年内の予約が埋まるほどの人気を博しています。

また、市内を巡る無料の「オーダーメイドツアー」では、ご希望や関心に合わせて、学校やスーパー、公園など、実際に生活する上で気になる場所をご案内し、具体的な生活イメージを深めていただけます。

そして、移住後の不安を解消し、地域との繋がりを深めるための「移住者交流会」を定期的に開催しています。同じように移住した方々と出会い、情報交換をすることで、安心して地域に溶け込み、移住後の生活をより豊かにすることができます。

駅周辺の都市部から少し離れると、田園地帯が広がっているのも小山市の特徴です。お米やトマト、白菜、レタスなどの野菜が栽培されているほか、ビール用の大麦やうどん用小麦「イワイノダイチ」など、小麦の生産量が栃木県内でも高い水準にあります。畜産にも力を入れており、「おやま和牛」やブランド豚「おとん」などがふるさと納税の返礼品としても人気を集めています。

寄附金の使い道の事業について

① 生物多様性推進事業—— 「たくさんの生命輝くまち おやま」を目指して

小山市は「田園環境都市」を掲げ、都市部と田園部が調和したまちづくりの中で、自然環境を守る取組に力を入れています。

その指針となるのが、2023年度に約10年ぶりに改定された「生物多様性おやま戦略」です。「たくさんの生命輝くまち おやま」を将来像として掲げ、私たちに様々なめぐみをもたらしてくれる自然環境を守る事業として「生物多様性推進事業」が進められています。

コウノトリが教えてくれる、生態系の豊かさ

小山市を象徴する生き物が、特別天然記念物であり絶滅危惧種でもあるコウノトリです。コウノトリは水田の生態系ピラミッドの頂点に位置する鳥であり、コウノトリが暮らすことができる環境には、多様な生き物がたくさん存在しているということを意味します。

市民・企業・団体と共に育てる「自分ごと」の自然

生物多様性推進事業では、渡良瀬遊水地以外の市内のフィールド——平地林や水辺などの生態系——を守る市民団体の育成や活動支援にも力を入れています。

代表的な取組が、2023年度から行っている「おやまグリーン・アクションプロジェクト」です。

市民・市民団体・企業が身近な自然の価値に気づき、自分ごととして守り行動を起こすきっかけをつくるこのプロジェクトでは、自然にふれあう体験や、平地林の保全活動など、さまざまなフィールドで年間を通じてイベントを開催しています。

「小山市が自然環境を守る取組に力を入れていることは少しずつ浸透してきている」と担当者は語る一方で、「地域の自然があることが当たり前ではなく、大切なものだと一人ひとりに自分ごととして考えてもらうこと」を今後の課題として挙げています。

気候変動で夏の暑さが増す中、自然環境の保全がこうした変化への対応にもつながっていくと考えられています。

ライブカメラで、いつでもコウノトリに会える

寄附金は、コウノトリライブカメラの運営にも活用されています。コウノトリの繁殖期にはこのライブカメラを通じて、誰もがオンラインでいつでもコウノトリの子育ての様子を見ることができ、「コウノトリが暮らすことができる環境を守ることの大切さ」を身近に感じてもらうきっかけとなっています。

② 渡良瀬遊水地の湿地保全と賢明な利用推進事業——治水と環境保全、二つの願いが交わった場所

首都圏を洪水から守る施設が、自然の宝庫になった理由

渡良瀬遊水地は、栃木県・群馬県・埼玉県・茨城県の4県4市2町にまたがる日本最大の遊水地で、もともとは洪水から首都圏を守るための治水施設として整備されました。

一方で、多くの貴重な動植物が生息・生育する自然の宝庫としても知られています。

2012年7月、特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地であることが認められ、ラムサール条約湿地に登録されました。

この事業では、ラムサール条約の目的の一つである「賢明な利用(ワイズユース)」を実現しながら、周辺地域の活性化を図る取組が進められています。

治水と湿地保全・再生の両立

渡良瀬遊水地は、絶滅危惧種など希少な動植物が生息する一方、水害の多い土地として洪水対策が悲願であり、「環境保全」と「治水事業」の相対する思いがありました。
しかし、2010年から国土交通省が乾燥化しつつある渡良瀬遊水地を掘削して水面を回復させ、同時に治水容量の向上も図る計画を策定し、湿地再生事業が進められたことで治水と保全の両立が図られ、ラムサール条約湿地への登録に繋がりました。

日本最大の遊水地

渡良瀬遊水地は、洪水の際に周辺の川から水を取り込み、下流の水害を防ぐ役割を担っています。令和元年の台風19号の際には、総貯水量の約95%に相当する水を溜めて、首都圏での洪水を最小限に留めました。

一方で、大量の水が流入することで湿地内の環境が大きく変化してしまうこともあり、これを元の良好な環境に戻していくことが継続的な課題となっています。

年3回、約500人が参加する「ヤナギ・セイタカアワダチソウ除去作戦」

渡良瀬遊水地では、ラムサール条約の目的の一つである「賢明な利用(ワイズユース)」の実現に向けて、豊かな自然環境をめざしさまざまな保全活動が行われています。

渡良瀬遊水地で行われる保全活動として代表的なものが、ヤナギやセイタカアワダチソウといった植物の除去活動です。

ヤナギは樹林化することで湿地環境に影響を及ぼし、根に強い毒素を持つ外来種であるセイタカアワダチソウは、他の貴重な植物の生育を妨げてしまいます。

これらを抜き取る活動が年3回実施されており、毎回およそ500人もの市民・企業・団体の皆さまにご参加いただいております。

寄附金はこの活動に関わる備品の購入や、参加者のための保険加入費用などに活用されています。

定住人口の10倍が訪れる、交流人口の力

さまざまな保全活動やイベントを通じて多くの人が渡良瀬遊水地に足を運んでおり、渡良瀬遊水地に隣接する生井(なまい)地区の定住人口の10倍近い交流人口を生み出しています。

「地域に還元できる仕組みづくりはこれからの課題だが、多くの人がこの地区に足を運んでくれるようになったこと自体が、事業の大きな成果」

と担当者は話します。

韓国とつながる、湿地を題材にした環境教育

近年力を入れているのが、湿地を活用した環境教育です。

2022年にスイスで開催されたラムサール条約第14回締約国会議(COP14)では、締約国に湿地教育を公教育の中に組み込むことを奨励する決議(決議XIV.11)が採択されたことを受けて、日韓をはじめとしたアジア圏での湿地教育交流を進めています。

渡良瀬遊水地に近接する下生井小学校では、遊水地を題材にした環境教育に積極的に取り組んでおり、昨年度は同校の卒業生と一緒に実際に韓国を訪れて現地の取組を見学し、子ども同士で交流する機会も持たれました。

「自分ごと」として広がっていく環境保全の輪

「この事業が目指す最終的な姿は、渡良瀬遊水地での保全活動が「きっかけ」となり、市民一人ひとりが自分の身の回りでできることを考え、行動する未来。遊水地でやっている保全活動が市内全域に点々と広がっていけば、小山市としての環境がより一層豊かなものになる」

と担当者は展望を語ります。

なお、令和6年度(2024年度)の小山市へのふるさと納税総額は58億756万7,000円。そのうち「自然環境の保全と地球温暖化対策」という使途を指定した寄附は2億8,942万6,000円にのぼり、これらの事業の貴重な財源となっています。

小山市の地域づくりを支える、ふるさと納税の力

小山市では、一度絶滅したコウノトリが7年連続で野外繁殖する自然環境を守る取組から、治水と環境保全を両立させる渡良瀬遊水地の保全活動まで、このまちならではの取組が今日も続けられています。こうした取組を力強く支えているのが、ふるさと納税の寄附金です。

返礼品をお楽しみいただいたそのあとに、ぜひ一度、小山市の風景を現地で感じてみてください。

あなたの寄附がどのようにまちの自然や暮らしに生かされているのか。その答えを、きっと目で見て、心で感じていただけるはずです。

返礼品の紹介

ボックスティッシュ

小山市が今最も力を入れている返礼品の一つが、220組という業界でも屈指の組数を誇るボックスティッシュです。最高級ピュアパルプを100%使用するというメーカーのこだわりが詰まっており、丈夫な紙質と高いコストパフォーマンスから多くの寄附者の支持を集めています。日々の暮らしに欠かせない日用品だからこそ、ふるさと納税で備えておきたい一品です。

敷布団

小山市の返礼品の中でも特に支持されているのが敷布団です。自立して立てて干せるほどの厚みが特徴で、マットレスなしでも快適に眠れるというほどのしっかりとした作りです。布団の中芯である固綿を製造する機械を持つメーカーは日本でも数えるほどしかなく、その希少な技術を生かしてこだわりの厚みを実現しています。

自治体情報

栃木県南部に位置する小山市は、都市の利便性と田園地帯の豊かさが調和する「田園環境都市」です。

小山駅には新幹線が停車し、東京へは新幹線で約40分という好アクセスを誇りながら、市内には広大な田園風景が広がっています。市の南部には、栃木県・群馬県・埼玉県・茨城県にまたがる日本最大の遊水地・渡良瀬遊水地があります。2012年にラムサール条約湿地に登録されたこの地は、特別天然記念物のコウノトリが7年連続で野外繁殖するなど、豊かな生態系を誇る自然の宝庫です。

農業も盛んで、お米や野菜のほか、ビール用大麦やうどん用小麦「イワイノダイチ」など小麦の生産も栃木県内で高い水準にあります。畜産では「おやま和牛」やブランド豚「おとん」が知られ、ふるさと納税の返礼品としても人気です。

子育て支援にも力を入れており、医療費助成や地域全体でこどもたちを支える「こどもまんなか」のまちづくりの推進、移住希望者向けの体験住宅「お試しの家」の提供など、子育て世帯や移住希望者を後押しする取組が進んでいます。

都市と自然、治水と環境保全という、一見相反するものが調和しながら発展を続ける小山市は、これからも次の世代へその豊かさをつないでいくまちです。

小山市のふるさと納税

栃木県小山市の基礎情報や返礼品をまとめてご覧いただくことができます。

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