
投稿日:2026年9月7日
地域が誇る銘菓やブランド牛、旬の農産物や水産物、店舗や旅行で便利に使用できる電子ポイントなど、ふるさと納税には、バラエティに富んだ返礼品が揃っています。
ふるさと納税の楽しみは、返礼品を選び、受け取ることだけではありません。
縁(ゆかり)のある地方自治体や、お世話になった思い入れのある自治体などへの寄附金の使い道を選ぶことで、自身の寄附金が町や村に与える影響を知ることも一つの醍醐味となるでしょう。
ふるさと納税バイブルでは、返礼品が目的の寄附だけではない選択肢を知ってもらうために、全国の自治体に寄附金の使い道を伺い、その想いを発信していきます。
今回ご紹介するのは、福岡県北東部に位置する行橋市(ゆくはしし)です。
「程よく暮らしやすい」と地元の人が語るこのまちで、ふるさと納税の寄付金はいまどのように使われているのか。行橋市担当者への取材をもとにご紹介します。
自然・子育て・グルメ、すべてが"程よく"そろうまち
豊かな自然と便利な暮らし
行橋市の総面積は約70km²。東は周防灘に面した海岸線を持ち、西には平尾台、南西部には御所ヶ谷・馬ヶ岳が広がります。
市内には今川、祓川、長峡川をはじめとする26の河川が流れ、田園風景と郊外の果樹園が広がる水と緑に恵まれたまちです。
「山も海もすぐそこにある。自然が豊かなせいか、市民の方も大らかな方が多いんです」と担当者は語ります。
北九州市のような政令指定都市ほど都会ではないものの、北九州空港まで車で約20分、小倉まで電車で約30分、大分県まで1時間かからず出られる交通の利便性は抜群。市内には大型ショッピングモールも2店舗あり、日常の買い物にも困りません。
子育てしやすい環境
行橋市は子育て支援にも力を入れています。市内の小学校区は11校区に細分化されており、子どもが長距離を歩いて通学する必要がありません。
また、子ども医療費の助成制度(詳細は後述)も充実しており、「医療費を気にせず病院に行ける環境」が整っています。市長・工藤政宏氏が「次の世代を担う子どもたちに手厚く投資したい」と掲げる方針のもと、教育・医療両面での施策が年々強化されています。
グルメと観光
海に面した行橋市は海鮮料理が豊富です。かつて筑豊の炭鉱で働く人々が休日に食事や海水浴に訪れていた歴史的背景もあり、昔から来訪者をもてなす飲食文化が根づいており、美味しいお店が多いことも自慢の一つです。
また、北九州空港まで車で約20分という近さは意外と知られていない魅力。北九州観光の際にぜひ足を延ばしてほしいまちです。
行橋市の寄付金の使い道
行橋市のふるさと納税の寄付金は、市民の生活に根ざした以下の3つの事業を中心に活用されています。
夏祭り「こすもっぺ」
平成元年(1989年)から続く「こすもっぺ」は、行橋市を代表するお祭りです。コロナ禍などで中止になった年もありましたが、30回以上の開催を重ねてきた歴史ある夏祭りで、市民にとって「行橋の象徴」として親しまれています。
最大の見どころは花火です。市内を流れる今川の対岸から打ち上げるため、観覧場所からわずか約20メートル先で2,500発の打ち上げ花火が炸裂する迫力は格別。
全長200メートルの仕掛け花火も圧巻で、「近隣でこの距離で見られる花火はなかなかない」と地元でも評判です。
会場には60店舗以上が出店し、焼きそば・たこ焼き・わたあめなど夜市のような賑わいが広がります。
例年は8月下旬に開催されてきましたが、近年の気候変動による猛暑を受け、今年は9/26(土)での開催が決定いたしました。
毎年約40,000人(延べ)が来場し、北九州市からわざわざ足を運ぶリピーターも多いとのこと。北九州市と大分県中津市の間に位置する京築地区の方々にも愛されているお祭りです。
寄付金は花火費用・出店関連費用・おみこし修繕費など運営費全額に充てられています。
「一般財源からの拠出が年々厳しくなる中でも、市民と一緒に盛り上げるお祭りは絶やしたくない」
という市の強い思いが、このお祭りを支えています。
※ 開催時期は猛暑対策により変動する場合があります。最新情報は行橋市の公式サイトでご確認ください。
子ども医療費支援制度
福岡県の子ども医療費助成制度は、3歳未満が無料、3歳以上中学生までは自己負担あり(入院1日500円、外来は就学前月800円・小学生月1,200円・中学生月1,600円)という内容です。
行橋市はこれを独自に拡充し、3歳から高校生まで一律で外来は月600円、入院は月7日を限度に1日500円(薬は無料)という手厚い支援を実施しています。
対象年齢を高校生まで広げている点が大きな特徴で、「経済状況にかかわらず病院に行ける環境をつくりたい」という市の意図が反映されています。
実際に子どもを持つ市職員からは「1回の受診で2,000円程度かかるところが600円で済むのは全然違う。子育てにすごく安心」という声が上がっています。
また、市は教育面にも力を入れており、市独自の学力テストの実施費用もほぼ全額ふるさと納税の寄付金で賄っています。さらに中学生を対象とした海外体験学習授業(希望者制)にも寄付金の一部が活用されており、子どもの将来に向けた投資が着実に進んでいます。
図書館「リブリオ行橋」
令和2年(2020年)に開館した「リブリオ行橋」は、行橋駅から徒歩圏内にある新しい図書館です。以前の図書館は小規模で蔵書数も限られていましたが、新館は広々とした空間に研修室も備え、市民の憩いの場として生まれ変わりました。

夜8時まで開館しているため、学校帰りの高校生が自習に訪れる姿も多く、隣町の高校からわざわざ行橋駅に出てリブリオ行橋で自習する生徒もいるほど学生に人気の場所となっています。
平日の昼間も幅広い世代の利用者が絶えず、「利用者数の多さが何よりの反響」と担当者は話します。
寄付金は本やDVDなどの映像資料の購入費に充てられています。また、市内の小学1年生全員に図書館バッグを無償配布する取り組みも行っており、子どものころから図書館を身近に感じてもらう動線を作っています。
スマートフォンの普及や活字離れが進む中、図書館を「気軽に来られる場所」として発展させることが目指されています。
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行橋市のふるさと納税が育む、まちの未来
ふるさと納税を通じて集められた寄附金は、30年以上続く夏祭りの運営、子どもの医療費助成の拡充、そして生まれ変わった図書館の充実へと、市民の日常に根ざした形で活用されています。
華やかな大都市ではないけれど、山も海も駅も近い「程よい暮らし」が息づくこのまちで、寄附金は着実に次の世代へとつながっています。
それでも、担当者がとりわけ大切にしているのは、金額や事業の規模よりも、つながりそのものです。
「福岡県内には魅力的な自治体がたくさんある中で、行橋市を見つけて応援してくださっていることには、本当に感謝の気持ちが絶えません。返礼品がきっかけでも、行橋ゆかりのご縁でも、どんな形であれ、行橋市を選んでいただけたことが嬉しいんです」
全国から寄せられた想いは、市民が誇る夏祭りの花火となって打ち上がり、子どもたちが安心して受診できる環境となり、学生が夜遅くまで本を読む図書館の灯りとなっています。
行橋市への寄附は、まちの日常を、そして未来を一緒に支えることにつながっています。
返礼品
① 寝かせ玄米ご飯パック(今イチオシ!)
楽天市場で年間約2,000万円の売上実績を持つ「結わえる」社とタイアップした、行橋産のお米100%使用の「寝かせ玄米ご飯パック」です。
玄米でも美味しく食べられる独自製法で仕上げており、健康志向の方にもおすすめ。行橋市の農家さんが丹精込めて育てたお米を使用しており、地元農業の振興にもつながっています。担当者イチオシの新商品です。
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② うなぎ
ここ数年、返礼品の人気ナンバーワンを誇るのがうなぎです。行橋市の商社古賀商店が扱う質の高いうなぎを使用しており、ポイント制度の変更など逆風がある中でも安定した人気を保ち続けています。
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③焼きのり
海に面した行橋市らしい返礼品として、特に田中海苔さんの海苔が人気です。うなぎと並んで長年の定番品として寄付者から選ばれ続けています。
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自治体情報
福岡県北東部に位置する行橋市は、北九州市から南南東約25km、大分県中津市から北西約25kmに位置する京築地域の中核都市です。東は周防灘に面した海岸線を持ち、西には平尾台、南西部には御所ヶ谷・馬ヶ岳が広がり、今川・祓川・長峡川をはじめとする26の河川が市内を流れる、水と緑に恵まれたまちです。
JR日豊本線と平成筑豊鉄道が乗り入れる行橋駅を中心に市街地が形成されており、小倉まで電車で約30分、北九州空港まで車で約20分とアクセスも良好です。「都会すぎず、不便でもない」程よい暮らしやすさが地域の魅力で、市内には大型ショッピングモールも2店舗あり、日常生活に不便はありません。
海に面した地域ならではの豊かな食文化も行橋市の魅力の一つです。かつて筑豊の炭鉱で働く人々が休日に食事や海水浴に訪れていた歴史的背景から、来訪者をもてなす飲食文化が根づいており、海鮮をはじめとした美味しい店が多く集まっています。
また、市内小学校区は11校区に細分化された子育てしやすい環境が整っており、高校生まで医療費助成を拡充するなど、次世代への投資を重視した施策が年々充実しています。
自然の豊かさと生活利便性をあわせ持つ行橋市は、京築地域の拠点都市として、人が集い暮らしやすいまちづくりを進めている自治体です。
行橋市のふるさと納税
福岡県行橋市の基礎情報や返礼品をまとめてご覧いただくことができます。
