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寄付金の使いみち

外国人の暮らしと仕事を支援。多文化共生に力を入れる知立市の取り組み

地域が誇る銘菓やブランド牛、旬の農産物や水産物、店舗や旅行で便利に使用できる優待券など、ふるさと納税には、バラエティに富んだ返礼品が揃っています。

ふるさと納税の楽しみは、返礼品を選び、受け取ることだけではありません。

縁(ゆかり)のある地方自治体や、お世話になった思い入れのある自治体などへの寄附金の使いみちを選ぶことで、自身の寄附金が町や村に与える影響を知ることも一つの醍醐味となるでしょう。

ふるさと納税バイブルでは、返礼品が目的の寄附だけではない選択肢を知ってもらうために、全国の自治体に寄附金の使いみちを伺い、その想いを発信していきます。

今回取り上げるのは、外国人が多く暮らす地域性を背景に、多文化共生の取り組みに力を入れる愛知県知立市です。

多文化共生を推進する知立市の取り組み

知立市は愛知県中部に位置し、自動車産業が盛んな西三河地域にあるベッドタウンです。製造業で働く多くの外国人が住み、その数は市の総人口約7万2千人のうち約5,500人(2024年8月時点)にのぼります。

特に日系ブラジル人が多く住んでおり、歴史的背景として、1990年に日本が人手不足を補うため、日系ブラジル人を始めとした日系外国人に在留資格を与えたことが関係しています。

知立市では、外国人が暮らしやすい環境整備を進めており、「互いの人権を尊重し、思いやりの心を育むまちづくり」を掲げて、多文化共生を推進しています。

ここでは、ふるさと納税の寄附金を活用した3つの主要な事業についてご紹介します。

1.多文化子育てサロン

「多文化子育てサロン」は、外国人親子と日本人親子の交流を促進し、安心して子育てできる環境を整える場です。0~6歳の子どもを持つ親子を対象に、月に1回のイベントや文化体験が行われています。

親子で体を動かす体操や防災訓練など、さまざまなテーマでイベントを開催しています。七五三や七夕、ブラジルダンスなど、お互いの国の文化を体験できる催しを通じて、異文化を学びながら、日本語能力や子育てに関する知識を深めることができます。日本での生活や子育てに役立つ情報を発信し、通訳を介して子育てなどに関する悩みを相談できる場にもなっています」(知立市自治体担当者・以下同)

2.日本語学習支援補助金

小学校から高校生までの外国にルーツを持つ児童生徒向けの学習支援にも、寄附金が活用されています。

外国人の児童は、日本で生まれ育った子どもや、海外で生まれて日本に来た子どもなどさまざまな背景があります。日本語をどれだけ話せるか、読み書きができるかにも差があります。日本生まれの子どもでも、親が日本語を話せず宿題をサポートできないなど、学習に困難を抱えることが多いです。学校の授業だけでは十分に理解できず、進学や就職に影響がでる可能性もあります。

知立市では、こうした子どもたちを学校外で支援する市民グループに『日本語学習支援補助金』を提供し、活動をサポートしています

現在、「NPO法人みらい」「One day One life」の2団体に補助金を交付しており、人件費や教材費などに役立てられています。

3.CHIRYUにほんご教室

2023年に開設された「CHIRYUにほんご教室」では、15歳以上の外国籍の方を対象に、日本語教育やキャリア支援を行っています。

日本語教室は、初心者から上級者まで、さまざまなコースを設けており、自分のレベルや学習のペースに合わせて受講することができます。各コースには、「KODAMA」「HIKARI」「NOZOMI」「LINEAR」と、新幹線の速度で日本語のレベルを表した名前がつけられているのもユニークです。

また、「にほんごではなそう」というクラスでは、日本人ボランティアとの日常会話を通じて日本語を学び、実際に使う場にもなっています。

この事業は、コロナ禍で非正規外国人労働者の雇い止めが発生し、生活困窮に陥る人が増えたことを背景に始めました。日本語能力が仕事やキャリアアップに影響することは避けられないため、日本語学習を支援することで、生活と雇用の安定につなげたいと考えています

日本語教室のほかにキャリア支援も行っており、履歴書の書き方や起業の方法など、キャリアを積むにあたって必要な知識を得るための講座も実施しています。

国籍を問わず、すべての人に居場所を

このように知立市では、幼児から学生、そして大人まで、すべての年代の外国人が安心して暮らし、学び、働けるよう、幅広いサポートを行っています。

支援を利用した外国人からは、『子育ての孤立感が解消された』『日本語の知識が増えた』『困ったことを相談できて助かった』など、さまざまな声が寄せられています。特に学ぶだけでなく、支えやつながりを得られたことを喜ぶ声が多いです。

知立市としては、どの世代にも支援が行き届き、すべての人が安心して過ごせる居場所を作りたいと考えています。今後も外国人が増えることを見据え、年齢や国籍を問わず、安心して活躍できる体制を整えていきたいと思います

知立市の取り組みを応援したいという方は、ぜひ寄附にご協力をお願いします。

自治体情報

愛知県中部に位置する知立市は、古くから交通の要衝として発展してきました。江戸時代には東海道39番目の宿場町である池鯉鮒宿が設置され、その名残を今でも市内で見ることができます。名古屋市から約25kmの距離にあり、主要な鉄道路線や高速道路が通っているため、現在はベッドタウンとしての役割を果たしています。

特産品には米や野菜など農産物や、昔ながらの和菓子などがあり、市内外の人から親しまれています。ふるさと納税の返礼品では、ベッドやサウナ施設のチケットなどが特に人気です。

知立市のふるさと納税

愛知県知立市の基礎情報や返礼品をまとめてご覧いただくことができます。

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