投稿日:2024年10月15日
地域が誇る銘菓やブランド牛、旬の農産物や水産物、店舗や旅行で便利に使用できる優待券など、ふるさと納税には、バラエティに富んだ返礼品が揃っています。
ふるさと納税の楽しみは、返礼品を選び、受け取ることだけではありません。
縁(ゆかり)のある地方自治体や、お世話になった思い入れのある自治体などへの寄附金の使いみちを選ぶことで、自身の寄附金が町や村に与える影響を知ることも一つの醍醐味となるでしょう。
ふるさと納税バイブルでは、返礼品が目的の寄附だけではない選択肢を知ってもらうために、全国の自治体に寄附金の使いみちを伺い、その想いを発信していきます。
今回取り上げるのは、寄附金のすべてを子育て支援事業に充当している大分県豊後高田市の取り組みです。
なぜ、使いみちを子育て支援に限定しているのか
豊後高田市では、ふるさと納税の寄附金を子育て支援に限定し、全国トップレベルの子育て支援の実現を目指しています。
その背景には、少子高齢化による人口減少という深刻な問題があります。現在、豊後高田市の人口は約2万2千人で、高齢化率は約38%に達しています。市では、このままでは自治体そのものが存続できなくなるという強い危機感を抱き、人口増対策として子育て支援を最重点課題に掲げ、積極的な取り組みを進めています。
「子育て応援誕生祝い金」を最大200万円まで支給
子育て支援の具体的な取り組みとして、まず特筆すべきは「子育て応援誕生祝い金」の支給です。この祝い金は、子どもの健やかな成長を願い、多子世帯の経済的負担を軽減することを目的としています。特徴は、子どもの成長に合わせて、段階的かつ継続的に支給される点で、育児の長期的なサポートを提供しています。
※国の出産・子育て応援給付金として支給
市内に住む4人の子どもを持つお母さんからは、「子育て応援誕生祝い金」について、次のような感想が寄せられています。
「子ども1人を育てるのに2千万円かかると聞いたことがあります。ずっと働き続けなければならないと思っている中で、100万円の支援は本当にありがたいです。貯蓄して、子どものために大事に使わせていただきます。」
このような声が示すように、豊後高田市の手厚い子育て支援は、子育て世帯の経済的な安心感につながっています。
引用:https://furusato-bungotakada.jp/feature/detail02.php
0歳から高校生までの子育てにかかる8つの費用を無料に
豊後高田市では、0歳から高校生までの子育てにかかる8つの費用を無料化する取り組みを進めています。
①妊婦健診14回分が無料
お母さんとお腹の赤ちゃんの健康を確認するための定期健診の費用を、14回分まで助成しています。
②妊産婦医療費が無料
妊産婦が病気やけが、歯の治療などで健康保険が適用される診察を受けた場合、その自己負担分の医療費を助成しています。
③産婦健診2回分が無料
出産後に行われる産婦健康診査の費用を、2回分まで助成しています。
④0歳から高校生までの医療費が無料
0歳から高校生までの子どもの医療費(保険適用分)の自己負担額を助成しています。さらに、令和6年7月からは、入院時の食事療養費の自己負担額も助成対象となりました。
このように、豊後高田市は子育てにかかるさまざまな負担を軽減し、子育て世帯を強力にサポートしています。
⑤保育料、幼稚園授業料がすべて無料
お子さんの年齢や世帯所得に関係なく、保育園保育料と幼稚園授業料は全て無料を実現しています。
⑥保育園・幼稚園・小中学校の給食費がすべて無料
バランスよく栄養を取りながら、食べることの大切さを学ぶことができるのが給食です。豊後高田市では、保育園、幼稚園、小学校、中学校の給食を全て無料で提供しています。
⑦幼児~小・中学生の市営塾、高田高校生徒の公設民営塾が無料
豊後高田市には、子どもたちが休日や放課後に参加できる「学びの21世紀塾」という無料の市営塾があります。ここでは地域の方や退職した学校の先生が講師となって、幼児期から中学生までを対象とした学習講座や、「そば打ち」といった地元ならではの体験活動、スポーツ教室などを行っています。
2022年度からはさらに対象を拡大し、高田高校生を対象にした大学進学等のための受験サポートも実施しています。
⑧高田高校授業料が完全無料
高田高校に通う全ての高校生の授業料を、所得制限なく無料にしています。市内に住所があり、市外の高校等に在籍している生徒も対象です。
子育て支援事業を始めてからのまちの変化
こうした手厚い子育て支援の成果として、豊後高田市では10年連続で転入者数が転出者数を上回る「人口の社会増」を達成しています。
また、(株)宝島社『田舎暮らしの本』2024年2月号の特集「住みたい田舎ベストランキング」では、「人口3万人未満の市」部門で4年連続全ての部門でトップに輝き、さらに全国初の「12年連続ベスト3」を達成しました。
「一時はシャッター街となっていた商店街も、再び賑わいを取り戻しつつあります。一時期児童数が減少していた山間部の小学校にも、移住されたご家族のお子さんが入学されるなどし、地元の方たちが『賑やかになった』と喜んでおられます」(豊後高田市自治体担当者)
人口2万2千人の「小さな町」が取り組む、”本気”の子育て支援という「大きな挑戦」。この取り組みを応援したい方は、ぜひ豊後高田市への寄附にご協力をお願いいたします。
自治体情報
大分県の北東部、国東半島の西側に位置する豊後高田市。北は周防灘に面し、豊かな自然と温暖で過ごしやすい気候に恵まれています。域内には、瀬戸内海国立公園と国東半島県立自然公園があるほか、六郷満山文化ゆかりの史跡など、歴史的な地域資源も充実しています。昭和30年代をテーマにした懐かしい景観が広がる商店街「豊後高田昭和の町」は観光地として人気です。
ふるさと納税の返礼品では、骨なし大分唐揚げや粗挽きウィンナー、白いちごのほか、大分県産のお米を食べて育った豊後・米仕上牛も人気です。霜降りの中にバランスよく赤身が入った肉質が特徴で、芳醇な香りと赤身本来のうま味が味わえます。
豊後高田市のふるさと納税
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