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寄付金の使いみち

若者とつながり続けるために。「盛岡という星で」プロジェクト

地域が誇る銘菓やブランド牛、旬の農産物や水産物、店舗や旅行で便利に使用できる優待券など、ふるさと納税には、バラエティに富んだ返礼品が揃っています。

ふるさと納税の楽しみは、返礼品を選び、受け取ることだけではありません。

縁(ゆかり)のある地方自治体や、お世話になった思い入れのある自治体などへの寄附金の使いみちを選ぶことで、自身の寄附金が町や村に与える影響を知ることも一つの醍醐味となるでしょう。

ふるさと納税バイブルでは、返礼品が目的の寄附だけではない選択肢を知ってもらうために、全国の自治体に寄附金の使いみちを伺い、その想いを発信していきます。

今回取り上げるのは、岩手県盛岡市です。若い世代に向けた情報発信などで人口減少問題に積極的に取り組む「盛岡という星で」プロジェクトなど、独自の寄附金の使いみちをご紹介します。

若者に向けて地域の魅力を発信。「盛岡という星で」プロジェクト

南部鉄器や盛岡三大麺(盛岡冷麺、盛岡じゃじゃ麺、わんこそば)などで知られる岩手県盛岡市は、ニューヨークタイムズ紙電子版で「2023年に行くべき52か所」に選出された、今注目の地方都市です。

都市と自然が調和し、暮らしやすさに定評がある一方で、課題となっているのが首都圏への人口流出の問題です。

盛岡の人口動態の特徴として、若者を中心とした人口が東京に流出してしまっているという現状があります。そうした若者と盛岡がつながり続けるために、『盛岡という星で』プロジェクトを立ち上げました。盛岡をひとつの小さな星に喩えて、盛岡の魅力をさまざまな角度から伝えていくべく、SNSを中心に情報発信を行っています。東京に住みながら盛岡と関わり続けたい、将来的に盛岡に移住したいという方を増やすことが目的です」(盛岡市自治体担当者・以下同)

2018年から始まったこのプロジェクトにふるさと納税の寄附金が活用されています。

SNSの発信では、盛岡でしかできない体験に焦点を当てて情報をお届けしています。例えば、盛岡市は個人経営の喫茶店が多いことが魅力のひとつです。そうした喫茶店でコーヒーを飲み、その後じゃじゃ麺を食べる、といったローカルな楽しみ方を、写真に盛岡出身の作家さんなどのエッセイを添えて投稿しています


ーInstagramでは、盛岡の暮らしや生活を思い浮かべることができる、ローカルでノスタルジックなスポットを紹介しているー

「盛岡という星でBASE STATION」も開設

現在、SNSの総フォロワーは約2万人。そうしたフォロワーとの交流をさらに促進するため、市内の百貨店の地下に「盛岡という星でBASE STATION」も開設しました。移住相談を受けられる窓口やイベントスペースなどを設け、関係人口を歓迎できる体制を整備しています。


ー盛岡という星でBASE STATION。イベントの様子ー

ほかにも、2023年7月からは、県外在住者が登録可能な盛岡のファンクラブサービスも展開しています。こうした一連の取り組みに寄附金を充当しております

実際、「盛岡という星で」プロジェクトを始めて以降、移住者(※)の数には変化が見られ、2019年度の38人から、2022年度には101人まで増えたといいます。
※ 盛岡市外から継続的に盛岡市内で暮らしたいという意思を持ち、盛岡市の何らかの事業を経由して転入した人

SNSのフォロワーの数の推移と比例して、移住者数も増えていますので、このプロジェクトによって一定の効果があったものと考えております。

移住促進という点では、2024年1月から『お試し移住体験』も始めました。SNSを見て盛岡に魅力を感じても、いきなりそこに住むのはハードルが高い。一戸建ての建物で1~3週間暮らし、住み心地を確かめていただくことで、移住を検討する際のお悩みを解消できればと考えております

文京区学生と創るアグリイノベーション事業

そのほかにも、盛岡市の寄附金の充当先として挙げられるのが、「食」や「農」に関する事業です。

盛岡市内でも特に高齢化率が高く、過疎化が進んでいる山間部にある玉山地域を対象に、東京の大学と連携して「文京区学生と創るアグリイノベーション事業」を行っています。

玉山地域では、農業の人手不足が深刻化しており、行政としても非常に危機感を持っていました。この事業は、2019年2月に東京都の文京区と友好都市提携を結んだことをきっかけに始まったもので、都市部の学生の視点を取り入れながら、特産品の開発や農業振興を推し進めていこうというものです。農産物を高付加価値化し、市外のマーケットに売り出し外貨を獲得することで、地域全体の活性化を目指しています

実際、雁喰豆(がんくいまめ・玉山地域で自家採取によって維持されてきた黒平豆)の販売促進に向けた食品パッケージの開発や生産者の負担軽減を目的とした機器開発など、さまざまな試みがなされています。

盛岡を研究のフィールドとして提供することで学生にとっての学びの場となると同時に、地域にとっては外部の目線を取り入れることで新しいアイデアが生まれやすくなり、若者に盛岡に足を運んでもらう機会にもつながる。産官学が連携した好事例となっています。

盛岡さんさ踊りを温泉で定期開催

観光面では、盛岡の夏の風物詩「盛岡さんさ踊り」の魅力発信にも寄附金を活用しています。

毎年8月1日〜4日まで開催される「盛岡さんさ踊り」は、勇壮な太鼓の音色とともに、華麗な群舞を披露する踊り手たちが街中を練り歩く、岩手県を代表する夏祭りです。1978年から始まり、2014年には「和太鼓同時演奏」のギネス世界記録を達成しました。

お祭りは4日間のみで、その期間は宿泊施設も混み合います。県外から見に来るのはなかなかハードルが高く、もっと気軽にさんさ踊りを体験してもらえる方法はないかと考えていました。そこで、市内の盛岡つなぎ温泉の協力のもと、温泉で盛岡さんさ踊りを定期開催することになりました。この取り組みに補助金として、寄附金を充当しています。

温泉に入り、盛岡さんさ踊りの魅力を感じてもらえたら、次回はお祭りの期間中にもう一度盛岡に来ていただく。そんなふうにつながりを生み出せたらという思いです

「盛岡という星で」プロジェクトやアグリイノベーション事業など、若い世代を呼び込む施策を中心に地域活性化を目指す盛岡市の取り組みを応援したいという方は、ぜひ盛岡市への寄附にご協力をお願いいたします。

自治体情報

岩手県の県庁所在地であり、県内最大の都市である盛岡市。

中心市街地はコンパクトにまとまっており、公共交通機関や徒歩だけで凝縮された魅力を体感できます。南部藩時代の城址には当時をしのぶ石垣が姿を留める一方、大正ロマンを感じる建物、真新しい高層ビルも点在するなど、時代が融合したユニークな都市を形成しています。都市の利便性を享受しつつ、近くに自然があるのも大きな魅力。休日に自然の中で遊ぶことができ、住みやすく快適な環境は、移住者からも支持を集めています。

そのほか、盛岡の伝統工芸として知られるのが、返礼品にもなっている南部鉄器。南部藩主が京都から釜師を招いて茶の湯釜を作らせたのが始まりとされます。丈夫で壊れにくく、手入れをすれば一生ものになる暮らしの道具です。そのほか、返礼品としては、盛岡三大麺と呼ばれる「盛岡冷麺」や「盛岡じゃじゃ麺」もラインナップされています。

盛岡市のふるさと納税

岩手県盛岡市の基礎情報や返礼品をまとめてご覧いただくことができます。

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