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寄付金の使いみち

「子どもの居場所・学び支援室」を運営する生駒市の想い

地域が誇る銘菓やブランド牛、旬の農産物や水産物、店舗や旅行で便利に使用できる優待券など、ふるさと納税には、バラエティに富んだ返礼品が揃っています。

ふるさと納税の楽しみは、返礼品を選び、受け取ることだけではありません。

縁(ゆかり)のある地方自治体や、お世話になった思い入れのある自治体などへの寄付金の使いみちを選ぶことで、自身の寄付金が町や村に与える影響を知ることも一つの醍醐味となるでしょう。

ふるさと納税バイブルでは、返礼品が目的の寄付だけではない選択肢を知ってもらうために、全国の自治体に寄付金の使いみちを伺い、その想いを発信していきます。

今回取り上げるのは、幻のレインボーラムネ、生駒産の新米ヒノヒカリや、生はちみつ、茶道具セットなどの返礼品が人気の奈良県生駒市です。

生駒市では、子どもたちが心を開き安心して活動できる「居場所」づくりに努めており、各施設の運営費などに寄付金を活用しています。

今回は、そんな子どもの居場所・学び支援室「いきいきほっとルーム」と「のびのびほっとルーム」についてご紹介したいと思います。

中学生の居場所・学び支援室「いきいきほっとルーム」

いきいきほっとルームは、主に中学生を対象にした、居場所・学び支援室です。

「いきいきほっとルームでは、小さい集団のなかで他者とのコミュニケーションに取り組んだり、体験活動を通し外部の方々と交流したりしながら、子どもたちの居場所づくりやソーシャルスキルトレーニングを行っています。」(「」太字…生駒市自治体の方の言葉)

いきいきほっとルームは、必ずしも学校復帰だけを目指して通う場所ではありません。

「学校に戻ることだけがすべてではなく、子どもたちが居場所を持ち、学びの場と繋がり続けることが重要だと思っています。

それは施設でなくても、学校の別室でも、民間のフリースクールでもかまわないと思っています。

そして、その子たちそれぞれの進路をしっかり確保してあげることが大切だと考えています。」

作品展や校外学習を定期開催

いきいきほっとルームでは、子どもたちのためのさまざまな取組を行っています。

定例で行っているのは、子どもたちの作った美術作品の作品展の開催です。施設内で作品展を開いたほか、市役所でも作品が展示されました。

「また、定期的に校外学習を行っています。奈良公園に行ったり、東大阪の防災センターに行ったりと、さまざまな場所を訪れています。

子どもたちの学びを深めるため、奈良の裁判所や検察庁を見学することもあります。そのほか、企業と連携したオンライン体験学習や、市民体育館をお借りしたミニ運動会なども行うこともあり、活動は多岐にわたります。

色々な体験を通じて、小集団のなかでコミュニケーション作りの経験を重ねながら社会性を身に付けていければ良いと思っています。」

一人でも多くの子どもの居場所づくりを

「いきいきほっとルームは、毎日来なければいけない場所ではありません。週に1回でも、月に1回でも、もちろん毎日でもかまいません。

それでも、施設に来れなくなってしまう子どもは実際にいます。施設が居場所になりきれず、繋がる場所を持てない子どもたちをどのように繋ぎ止めるかが、今後の課題だと思っています。」

いきいきほっとルームでは、施設に来れなくなってしまう子どもへの打開策として、施設内に教育相談室を設けています。

「まずは保護者の方を中心に、学校に登校しづらくなっている状況など子どもの現状についてお伺いします。保護者や子ども本人との面談を重ねるなかで、本人の希望によっていきいきほっとルームの入級につなげることもあります。入級後にいきいきほっとルームに通えなくなった子どもが、また相談室に戻るケースもありますし、相談したうえで、学校や学校の別室に通う選択をする場合もあります。

集団は難しいという子どもの場合、週に1回カウンセラーやスクールソーシャルワーカーと面接しながら居場所を探すこともできます。」

施設に通うことが難しくなった子が、一度相談室に戻れる「セーフティーネットのセーフティーネット」を作っておくことで、子どもが居場所を失うことを防いでいます。

いきいきほっとルームでは、この二段構えの対策をさらに強化していく予定です。

小学生の居場所・学び支援室「のびのびほっとルーム」

小学生対象の居場所・学び支援室「のびのびほっとルーム」も、いきいきほっとルームと同じく、子どもたちの居場所づくりをテーマに取組を行っています。

「のびのびほっとルームは、生駒南第二小学校内に設置している、学校の中にある居場所・学び支援室です。

現在3つの教室を利用させていただいており、カーペット敷きでyogibo(ビーズ型クッションソファーや人形)を置いています。学校の教室に入りにくい子どもに配慮し、教室らしくない場所づくり『脱教室』を目指しました。」

「机も学校の教室用のものとは違い、ホームベース型のものを使用しています。折り畳み式なので基本的には机は教室に置かず、子どもたちが自由に動ける広々した空間になるよう意識しています。」

のびのびほっとルームでは、yogiboのクッションに座りながら、iPadを見たり、読書をしたりして自由にのびのびと過ごすことができます。

学校内に施設を作る大きなメリットとは

「『のびのびほっとルーム』を作ることが決まった当初、学校に通いにくい子どもに対し、学校の中に施設を作るのはどうなんだろうという声もあがりました。

しかし、実際に学校内に施設を設置してみて思うのは、実はメリットがたくさんあるということです。

まずは、子どものニーズに応じて備品をお借りできる点です。もちろん生駒南第二小学校さんに協力いただき実現していることではあるのですが、縫い物をしたい子どもがいたらミシンを貸してもらえたり、ボール遊びやスポーツをしたい子どもには体育館を貸してもらえたりします。」

学校にあるさまざまな備品や設備を活用することで、子どもたちのニーズに合わせた学びの機会が創出されています。

「もう一つのメリットは、地域の方々のご協力が得やすい点です。学校は、地域の拠点でもあります。そのため、定期的に地域の皆さまが教育活動に参加してくださり、イベントも実施しています。

イベントは普段家庭ではできないような体験ができ、参加した子どもにとって楽しい交流体験の場と大変ご好評いただいております。」

無理せず徐々に集団に慣れてもらう

のびのびほっとルームに入った子どもは、まずは場慣れのため、集団ではなく指導員と個別で話をしたり、遊んだりします。その後、施設に慣れ始めたら、徐々に集団活動に取り組んでいきます。

「個別から集団へ、段階を踏めるように時間帯で学習活動を分けています。

集団活動が難しいと感じた場合、再び個別に戻ることもできます。施設には週に1度スクールカウンセラーの方が来られ、保護者の方は教育相談が受けられます。」

施設の校外学習の参加は子どもの任意で、教室で過ごしたい場合は教室内で過ごしてもらうなど、子どもの状況に合わせた形で活動を行っています。

子どもにとって過ごしやすい居場所づくりを

「現在、のびのびほっとルームでは学校内に3つの教室を借りていますが、施設に登録している子どもの数も増えており、段々と施設自体が手狭になってきています。

今後施設をもっと大きくし、色々な場所に子どもの居場所を作っていけないかと検討しています。学校に登校しづらい子たちのサポートの場を、市としてもっと確保していけたら良いなと思っています。」

「いきいきほっとルーム」「のびのびほっとルーム」では、施設内の運営費などにも寄付金を活用する予定です。子どもの居場所づくりを応援したいという方は、ぜひ寄付金を活用してみてはいかがでしょうか。

通級指導教室を市内各校に設置

生駒市では、2023年度から、市内各校に通級指導教室を設置しました。

南小学校 通級教室

「通級による指導」とは、小・中学校の通常学級に在籍している、比較的軽度の障がいのある児童生徒に対し、学習上または生活上の困難を克服するため、その障がいの状態に応じて「特別な教育課程」の指導を行う教育形態です。

通級による指導は、児童生徒の自校にあるいは、「通級指導教室」が開設されている他校に通い、指導を受けることになります。

これまで生駒市では、市内の小・中学校にそれぞれ1校ずつしかありませんでしたが、2023年度から市内全小中学校(20校)に通級指導教室が設置されました。小学校4名、中学校2名の指導員が巡回して指導に取り組んでいます。

そのため、これまでよりもさらに通級指導を受けられやすい環境となりました。

自治体情報

生駒市は、奈良県の北西端に位置し、大阪府と京都府に接したまちです。西に標高642メートルの生駒山を主峰とする生駒山地、東に矢田丘陵と西の京丘陵があり、そこに広がる生駒市は東西約8.0キロメートル、南北約15.0キロメートルと、南北に細長い形が特徴です。

まちのシンボルである生駒山には、山頂に京阪神一円に電波を発しているテレビアンテナ群や生駒山上遊園地があり、一年を通じてたくさんの人で賑わいます。

生駒山南部には、松尾芭蕉が歩いたことで知られる暗がり峠越えの道(暗峠)があり、今も石畳が残っています。

市の北部にはバーベキューやキャンプ、ボート遊びなどが楽しめるくろんど池があり、観光シーズンは家族連れやハイキング客が集います。

奈良県生駒市のふるさと納税

奈良県生駒市の基礎情報や返礼品をまとめてご覧いただくことができます。

生駒市のふるさと納税

 

 

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