1. ふるさと納税バイブルTOP
  2. 特集
  3. 寄付金の使いみち
  4. 地域課題をヤギが解決?人と動物、共生のための動物園を作りたい

寄付金の使いみち

地域課題をヤギが解決?人と動物、共生のための動物園を作りたい

ふるさと納税の楽しみは、単に返礼品を受け取るだけではありません。自身の寄付金がまちに与える影響を知ることも、一つの醍醐味でしょう。

ふるさと納税バイブルでは、各自治体の寄付金の使いみちをご紹介しています。

今回取り上げるのは、松阪牛や伊勢いもなどの返礼品が人気の三重県多気町。

多気町は、三重県のほぼ中央に位置し、松阪市と伊勢市の間にある、緑豊かなまちです。

そんな多気町が、今年4月から寄付金の使いみちの一つとして新たに追加したのが、衰退気味の観光施設「ふるさと村」内の動物園再生。

「人と動物の共生」に重きを置き、動物園を通して地域課題を解決できないか、さまざまな施策を考えています。

退廃しゆく「ふるさと村」再生プロジェクト

多気町が今年(令和5年)4月から寄付金の使いみちとして新たに追加したのが、町の小さな動物園の再生。

この動物園は、「五桂池ふるさと村」(以下、ふるさと村)という、多気町の観光施設の一角にあるものです。

ふるさと村 花と動物ふれあい広場は、今年で開園30周年になります(現在は改修工事中)。

30年前、三重県で一番大きなため池のほとりに観光施設「ふるさと村 花と動物ふれあい広場」が開園しました。地域活性化、農業振興といった町の課題を解決すべく作られたふるさと村。開園当時は、ゾウやライオンに会える場所として、子供たちに人気を博していました。しかし、県内外の集客交流施設増加・施設の老朽化などの影響で、徐々に客足が遠のきます。

近年は新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、さらに来場客は減るばかりに。

ふるさと村の再生は、数年前から地域の課題となっており、多気町を通したプロジェクトが組まれることとなりました。

五桂池ふるさと村・花と動物ふれあい広場

「人間と動物の共生」を感じ、学ぶ場にしたい

多気町は、ふるさと村が単なる観光施設ではなく「地方創生の場」「地域の拠点」であり続けたいと考え、動物園再生に向けた改革を打ち出していきます。

多気町・動物園スタッフで話し合いを重ね、課題に挙がったのは、愛知や大阪など近隣の大規模な動物園との差別化。ふるさと村には、決して珍しい動物がいるわけではありません。しかし、小規模な動物園だからこそ出せる価値がある。その一つとして、「人間と動物の共生」を実際に見て、感じ、学んでもらえる場にするというものが考えられました。

共生とは、「異種の生物が、相互に作用し合う状態で生活すること」(goo辞書)。

こうして、動物たちが人間と助け合い、生き生きと暮らしていけるような施設を目指す取り組みが始まりました。

動物たちが生き生きと暮らせる環境づくり

多気町では、動物園再生のため、今後改修工事が行われます。

展示される主な動物は、ヤギやヒツジ、モルモットなどで、全部で30〜40種類になると予想されます。

工事では、丘のある地形を生かし、動物が自由に行き来して楽しめる崖や道などが作られる予定です。

重要視しているのは、「動物たちが幸せに生き生きと暮らせる環境づくり」。

多気町の住民やふるさと村に訪れた観光客に、動物たちが暮らしている姿をできるだけ自然な形で見せられる工夫を考えています。

地域課題、動物園のヤギが解決?

多気町は、動物園の再生により、集客以外でも人口減少の課題にアプローチできないかと考えています。

人口減少が進めば、草刈りなどの集落活動が滞る地域が増えてくる可能性が否めません。将来、そういった地域に動物園からヤギを出張させてヤギが地域の草を食べることで、町民の助けになるのではないかという構想もあります。

また、ヤギと地域の人びととの共生は、獣害対策にもなり得ると期待されています。多気町では、野生のサル・シカ・イノシシによる被害に悩まされ続けているのが現状。

ヤギは、野生動物が敬遠する家畜動物だと言われています。そのため、地域にヤギがいることで、野生動物を単なる駆除ではなく、自然な形で対策できるのではないかと期待されているのです。

もちろん、そんな野生動物たちも、地域で生きる生物であることには変わりありません。多気町では、獣害の原因となっている野生動物たちとの共生も地域の課題の一つとして考えています。現在は解決策として、野生動物たちを動物園の展示対象とするなど、さまざまな話し合いがなされています。

多気町では、そういった野生動物も含めた、地域の動物たちとどのように共生していくか、積極的に考え、挑戦していく動物園にしたいという想いを持っています。

寄付金を動物園再生に活用したい

以上、多気町の寄付金の使いみちの一部をご紹介させていただきました。

多気町では人間と動物が幸せに共生できる動物園を運用するため、現在支援者を募集しています。寄付金は、動物園再生の工事費や、ヤギ小屋を作る費用などに充てられる予定です。支援者には、多気町による今後の動物園運用の活動報告も行われる見込みです。

興味のある方や施策に共感された方は、ぜひ多気町に寄付してみてはいかがでしょうか。

自治体情報

多気町は、人口約1万4千人の小さなまちで、三重県の中央部、松阪市と伊勢市の中間に位置しており、買い物や病院、働く場など生活の利便性も良い、自然豊かなまちです。

「多気」とは、かの伊勢神宮が造営された頃より、食べ物がたくさん採れる場所、食べ物は命を支えることから、多くの気(命)を育む場所という古語に由来するという説があり、古くから農業が盛んなまちで、伊勢茶、伊勢芋、前川次郎柿、しいたけ、みかん、松阪牛、鮎など、潤いのある大地からたくさんの特産品が生産されています。

多気町のふるさと納税

三重県多気町の基本情報や返礼品をまとめてご覧いただくことができます。

 

多気町のふるさと納税

寄付上限額シミュレーター

シミュレーターで寄付上限額をチェックしましょう。
ふるさと納税バイブルでは働き方に応じたシミュレーターを用意しています。

同じカテゴリの記事

タグ一覧

  1. ふるさと納税バイブルTOP
  2. 特集
  3. 寄付金の使いみち
  4. 地域課題をヤギが解決?人と動物、共生のための動物園を作りたい

閉じる

公式Twitter 返礼品おためしキャンペーン