
投稿日:2026年3月10日
地域が誇る銘菓やブランド牛、旬の農産物や水産物、店舗や旅行で便利に使用できる電子ポイントなど、ふるさと納税には、バラエティに富んだ返礼品が揃っています。
ふるさと納税の楽しみは、返礼品を選び、受け取ることだけではありません。
縁(ゆかり)のある地方自治体や、お世話になった思い入れのある自治体などへの寄附金の使い道を選ぶことで、自身の寄附金が町や村に与える影響を知ることも一つの醍醐味となるでしょう。
ふるさと納税バイブルでは、返礼品が目的の寄附だけではない選択肢を知ってもらうために、全国の自治体に寄附金の使い道を伺い、その想いを発信していきます。
今回ご紹介するのは、未利用魚の活用を進めながら、漁師という生き方の誇りを未来へつなぐ環境づくりに力を注ぐ宮崎県川南町の取組です。
山と海が育む、食と暮らしのまち・川南町
宮崎県のほぼ中央に位置する川南町は、山と海に囲まれた自然豊かなまちです。東には日向灘の雄大な海が広がり、西には尾鈴山系が連なり、恵まれた地形が四季ごとの豊かな表情を映します。
川南町は“食のまち”としても知られています。水産物、畜産、農産物のすべてが揃い、どれも新鮮で美味しいと評判です。海の幸、山の幸、そして豊かな大地が育む農産物が日々の食卓を彩り、訪れる人にもこの町の豊かさを感じさせてくれます。
冬も温暖で雪がほとんど降らない気候は、暮らしやすさにもつながり、農業や畜産業にとっても大きな恵みとなっています。

また、川南町は宮崎県内どこへもアクセスしやすい立地にあり、車移動を基本とした生活スタイルが根づいています。都市部や観光地へも気軽に足を運べる利便性がありながら、自然に囲まれた落ち着いた暮らしができることも魅力のひとつです。
この町には「川南合衆国」と呼ばれる、移住者が切り拓いてきた歴史があります。町外から来た人を温かく迎え入れる風土が根づき、地域に溶け込みやすい環境が自然と育まれてきました。その結果、川南町は5年連続で「移住者が多い町(町村の部)」県内1位を記録し、新しい暮らしを求める人々から注目を集めています。
また、子育て環境の充実も、川南町の大きな魅力です。子育て支援センターが整備され、地域ぐるみで子どもを育てる文化が息づいています。住民同士の助け合いが自然に行われ、安心して子育てができる環境が整っています。
さらに、町には貴重な自然環境である「川南湿原」が広がり、多様な動植物が息づく豊かな生態系が守られています。この湿原は町の象徴ともいえる存在で、自然の尊さを感じられる場所として親しまれています。
このように川南町は、豊かな自然環境と“食のまち”としての魅力、移住者を受け入れてきた歴史、そして温かな地域文化が調和する、暮らしやすく魅力あふれるまちです。
ふるさと納税で育む「川南町の未来」―寄附金の使い道
川南町では、未利用魚の活用を進めながら、漁師という生き方の誇りを未来へつなぐまちづくりを推進しています。
ふるさと納税による寄附金は、この挑戦を支える大きな力となっています。未利用魚を活かした商品開発や環境整備、地域の未来を育む取組に目に見える形で活用されており、川南の挑戦全体を力強く支えています。
豊かな海を未来へつなぐ——川南町・通浜の挑戦
川南町の最東端に息づく、小さな漁村「通浜」
川南町唯一の漁村である「通浜(とおりはま)」は、町の最東端に位置し、約800人が暮らす小さな集落です。住民の多くが水産業に携わり、宮崎県内外から高い評価を受ける水産物の産地として知られています。
この地域では40年以上前から、全国に先駆けて「撒き餌禁止」の漁法を導入してきました。獲りすぎない、海を荒らさない、未来のために資源を残す——。通浜の漁師たちは、持続可能な漁業を守り続けてきた誇りを胸に、静かに海と向き合ってきました。
しかし今、その営みは大きな岐路に立たされています。

持続可能な漁業を取り戻すための通浜の挑戦
現在、通浜では漁業従事者の減少と高齢化が深刻な課題となっています。
漁業協同組合の正会員の約半数が60歳以上を占め、平均年齢は57歳。10年後には担い手がいなくなるのではないかという強い危機感が、地域全体に広がっています。全国的に見ても後継者不足は深刻で、多くの漁業経営体が後継者不在の状態にあり、通浜もその例外ではありません。
さらに、規格外や未利用魚が市場に出回らず廃棄されてしまう現状もあります。特にサメは漁具を荒らす厄介者として扱われ、値段がつかないまま海に戻されることで被害が広がるという悪循環が続いてきました。
このままでは通浜の漁業は持続できない——。
地域の誇りと文化を未来へつなぐため、川南町は大きな一歩を踏み出しました。

通浜の未来をひらく「通浜ブランド創出協議会」の設立

川南町では、通浜の未来を守るための新たな挑戦として、2025年8月に「通浜ブランド創出協議会」を設立しました。
川南町、川南町漁業協同組合、川南町商工会、一般社団法人川南町観光協会、川南まちづくり株式会社の5者が連携し、業種の垣根を越えて漁業の課題に地域全体で向き合う体制を整えていく取組です。
協議会では、高品質な水産物のブランド化を進めるとともに、サメをはじめとした未利用魚を活用した新たな商品開発にも力を注いでいます。
さらに、漁業者から安定した価格で買い取る仕組みづくりを進め、漁師の所得向上と海洋環境の改善を両立させることを目指しています。
通浜の海と漁師の暮らし、そして地域の未来を守るための挑戦が、いま着実に形になりつつあります。
漁師の技が引き出した、サメの新たな可能性
かつてサメは、山間部にまで運ばれ、地域の食文化として親しまれてきた魚でした。
高たんぱく・低カロリーで、上品な白身です。ただし、漁獲してすぐに適切な処理をしないと独特な臭いが出てしまうため扱いが難しく、長い間敬遠されてきた魚種でもあります。
そこで力を発揮したのが、通浜の漁師が代々受け継いできた高度な技術です。血抜きや氷締めといった丁寧な処理を徹底することで、サメは本来の美味しさを引き出された食材へと生まれ変わります。


サメを照り焼き、西京漬、南蛮、干物など、さまざまな調理法を試す中で、「フライ」にすることで味わいと使いやすさが一気に広がりました。
こうして協定締結からわずか7か月でメニュー開発が実現し、未利用魚だったサメが“地域の新たな価値”として動き出しています。

広がる成果と、地域を超えたつながり
通浜の挑戦は、すでに地域の枠を越えて広がりを見せています。
サメはフェニックス・シーガイア・リゾートや、宮崎交通が運営する「青島屋」にてフィッシュバーガーとして提供され、県内の企業との連携も進んでいます。
さらに、学校給食の「食育の日」には子どもたちの食卓にも届けられ、「サメだと思わなかった」「また食べたい」といった声がテレビ取材でも寄せられました。
「食べることが応援になる」という仕組みが、確かな形で動き始めています。

寄附が後押しする、通浜の挑戦
川南町では、通浜の挑戦をさらに広げるため、ふるさと納税型クラウドファンディングを実施しました。
2025年9月から12月に行われたクラウドファンディングでは、寄附金額が8,698,000円に達し、目標を大きく上回る173.9%を達成しました。356人もの方々から寄せられた温かな支援は、通浜の未来づくりを力強く後押ししています。
寄せられた寄附金は、通浜ブランド創出協議会の運営を支えるほか、未利用魚を活かした試作品づくりや原材料の購入、商品パッケージやデザインの制作、全国へ向けた広報・PRなどに活用される予定です。
また、これらに付随する事務経費にも充てられる予定で、地域の挑戦を着実に前へ進める原動力となります。
漁師の誇りを、未来へ手渡す
通浜で続けてきた挑戦は、いま次の段階へと歩みを進めています。
今後は事業のトータルコーディネートを専門家に依頼し、未利用魚活用を一過性で終わらせない仕組みづくりを進めています。
この取組に込めた思いを、川南町自治体関係者の方は次のように語ります。
「次の担い手を育てていきたいですね。“漁師ってかっこいい”——川南が大切にしてきた誇りを、まっすぐ次の世代へつないでいきたいんです」(川南町自治体関係者)
小さな漁村から、持続可能な漁業モデルを全国へ発信していくこと。
通浜の挑戦は、海を守り、暮らしを守り、未来を守るための静かで揺るぎない歩みです。
寄せられた寄附金によって支えられたこの取組は、地域の誇りを次の時代へつなぐ大切な一歩となっています。

川南町の地域づくりを支える、ふるさと納税の力
川南町では、未利用魚の活用を進めながら、漁師の魅力を次の世代へつなぐ、やさしいまちづくりを推進しています。
こうした取組を力強く支えているのが、ふるさと納税の寄附金です。
返礼品をお楽しみいただいたそのあとに、ぜひ一度、川南町の魅力を現地で感じてみてください。
あなたの寄附がどのようにまちの暮らしに生かされているのか。その答えを、きっと目で見て、心で感じていただけるはずです。
ふるさと納税返礼品
川南町では、地域の未来につながる取組と並行して、地域の魅力や技術を知っていただけるよう、個性豊かな返礼品をご用意しています。ここからは、その中でも特に人気の3品をご紹介します。
どれも川南町ならではのこだわりが詰まった逸品ばかりです。
1.フカフカフライ(サメのフライ)

まずご紹介するのは、通浜で生まれた新たな挑戦から誕生した「フカフカフライ」です。
これまで未利用魚として扱われることの多かったサメを、丁寧な下処理と試作を重ねたレシピで、ふんわり軽い食感のフライに仕上げました。
クセがなく、子どもから大人まで食べやすい味わい。揚げるだけで食卓の主役になる手軽さも魅力です。
“漁師ってかっこいい”という思いを次の世代へつなぐために、地域の海を大切にしながら生まれた一品でもあります。
通浜の未来を支えるこの挑戦を、ぜひ食卓で味わってください。
2. 宮崎県産 豚肉

続いてご紹介する「宮崎県産豚肉6種得々セット」は、人気部位をたっぷり詰め合わせた、毎日の食卓にうれしい返礼品です。
スライス肉からとんかつ用、ミンチ、小間切れまで揃い、2kg~4.1kgの大容量。使いやすい小分けパックで、必要な分だけ取り出せます。
ロースは生姜焼きに、バラは炒め物や豚汁に、ヘルシーなモモは日常使いに。厚切りロースのとんかつ用は揚げるだけで本格的な味わいに仕上がります。ミンチや小間切れも、ハンバーグや煮物など幅広く活躍。
さまざまな料理で活躍する豚肉セットを、日々の食卓でお役立てください。。
3. 宮崎県産 鶏肉

最後にご紹介するのは、使い勝手のよさが光る「宮崎県産若鶏モモ肉(IQF加工)」です。
新鮮なうちにカットし、瞬間冷凍でうまみをしっかり閉じ込めた若鶏モモ肉は、必要な分だけ取り出せる小分けパック仕様。忙しい日々の食卓づくりをしっかりサポートします。
一口サイズ(20〜25g)にカットされているため、炒め物、煮物、唐揚げ、スープなど、どんな料理にもすっと馴染む扱いやすさ。
毎日の献立づくりを軽やかにしてくれる、頼もしい返礼品です。
自治体情報
宮崎県の山あいに寄り添う川南町は、清らかな水と豊かな緑に恵まれ、自然と人々の暮らしが調和してきたまちです。四季ごとに色を変える山並みは、町の生活に静かな豊かさをもたらし、訪れる人にやわらかな安らぎを届けています。
町内には住宅地や商店が整い、川遊びや里山歩きなど自然と触れ合える環境も豊かです。地元で採れる新鮮な農産物、受け継がれてきた手仕事の文化、地域の交流を支える施設など、多彩な魅力が息づいています。
川南町の産業は、自然の恵みと地域の技を生かして発展してきました。肥沃な土壌で育つ米や野菜は町の誇りで、季節ごとに収穫される農産物は地域の食文化を支えています。加工品づくりや木工など、小規模ながら確かな技術を持つ工房も点在し、丁寧なものづくりが静かに受け継がれています。こうした産業は、派手さはなくとも、暮らしに寄り添いながら町の営みを支えてきました。
観光の面でも、川南町は山里ならではの魅力にあふれています。高台に広がる展望スポットからは、田園と山々が重なり合う風景が一望でき、夕暮れには茜色の空が町をやさしく包み込みます。川沿いの散策路では、春の桜、夏の新緑、秋の紅葉と、歩くたびに違う表情に出会えます。

山の奥には、古くから信仰を集めてきた小さな社が静かに佇み、澄んだ空気の中で心を整えるひとときを与えてくれます。参道の先に立つ大木は長い年月を生き抜き、その存在感が訪れる人を魅了します。
山と水、そして人々の営みが重なり合う川南町は、どこか懐かしさを感じさせながらも、新しい魅力を取り込み続けるまちです。
川南町のふるさと納税
宮崎県川南町の基礎情報や返礼品をまとめてご覧いただくことができます。
