
投稿日:2025年10月14日
地域が誇る銘菓やブランド牛、旬の農産物や水産物、店舗や旅行で便利に使用できる電子ポイントなど、ふるさと納税には、バラエティに富んだ返礼品が揃っています。
ふるさと納税の楽しみは、返礼品を選び、受け取ることだけではありません。
縁(ゆかり)のある地方自治体や、お世話になった思い入れのある自治体などへの寄附金の使いみちを選ぶことで、自身の寄附金が町や村に与える影響を知ることも一つの醍醐味となるでしょう。
ふるさと納税バイブルでは、返礼品が目的の寄附だけではない選択肢を知ってもらうために、全国の自治体に寄附金の使いみちを伺い、その想いを発信していきます。
今回ご紹介するのは、公園の整備や三世代同居の促進、家庭保育を行う子育て世帯への支援などを通じて、地域や家族のつながりを育んでいる山梨県鳴沢村の取組です。
自然と人の温もりが響き合う、富士山麓の村
山梨県鳴沢村は、富士山のふもと、標高約1,000メートルの高原に広がる、人口約3,000人の小さな村です。都市圏からわずか約1時間半でアクセスできる立地ながら、豊かな自然と穏やかな時間が流れる環境に包まれています。四季折々の美しい風景に彩られ、日々の暮らしの中で富士山を望むことができるのも、この地域ならではの魅力です。近年では外国人の姿も多く見られるようになり、国際的な交流も少しずつ広がりを見せています。
鳴沢村には道の駅や定食屋、そば屋などが点在し、地域に根差した食文化が今も息づいています。車がないとやや不便な面もありますが、地域内での連携や支援体制が整っており、安心して暮らせる環境がしっかりと支えられています。世代を超えたふれあいの場として親しまれている「活き活き広場」も、その象徴のひとつです。また、鳴沢村では三世代同居、又は近居を推進していることもあり、住民同士の支え合いが日常に根づいており、あたたかな人間関係が育まれています。さらに、子育て支援にも力を注いでおり、たとえば3歳未満の保育料が無料になる制度など、安心して子育てができる環境が整っています。
このように鳴沢村は、自然の美しさと人のやさしさが調和した、心豊かな暮らしが根づいています。小さな村だからこそ叶う、丁寧であたたかい生活がここにはあります。
ふるさと納税で育む「鳴沢村の未来」―寄附金の使い道
鳴沢村で暮らす人々の笑顔を支えているのは、環境や制度だけではありません。ふるさと納税を通じたあたたかな応援の気持ちもまた、大きな力となっています。
鳴沢村へのふるさと納税の寄附金は、地域の発展や住民の暮らしに活かされています。その具体的な使い道を、実際の事業を通じてご紹介します。
村に生まれる新たな交流の場—「活き活き広場」の整備
鳴沢村には、雄大な富士山を望むことができる約24,000㎡の広大な芝生公園「活き活き広場」があります。この公園は令和4年から6年にかけて段階的に整備が進められ、地域の新たな魅力スポットとして注目を集めています。
もともと芝生だけだったこの広場に、健康遊具、大型複合遊具や高さ5.8メートルの木製展望台が新たに設置され、観光の目玉として生まれ変わりました。子どもから大人まで、幅広い世代が楽しめる空間づくりを目指し、地域住民はもちろん、観光客の憩いの場としての活用にも注目が集まっています。

鳴沢村では、「活き活き広場」をより多くの人に知ってもらうため、今後は情報発信や広報活動にも一層力を入れていく方針です。
その取組のひとつとして、「道の駅なるさわ」との連携を強化し、村内外に向けたPR活動を展開していきます。公園と道の駅の行き来を促すことで、地域全体のにぎわいづくりを目指しています。
「『活き活き広場』は『道の駅なるさわ』から徒歩3分の好立地にあります。公園で思い切り遊んだ後は、道の駅で地元グルメも楽しめます。芝生がとても美しいと評判なので、村外からもたくさんの方に訪れていただきたいですね」(鳴沢村自治体関係者・以下同)
このように、地域資源を活かしたこの取組は、鳴沢村の活性化に向けた大きな一歩となっています。自然とふれながら世代を超えて楽しめる「活き活き広場」が、地域の新たな交流の場として今後さらに広がっていくことが期待されています。

家族のつながりを支える―「三世代同居等支援事業補助金」
鳴沢村では、親・子・孫の三世代がともに暮らす“あたたかな家族のかたち”を応援するため、「三世代同居等支援事業補助金」を展開しています。
この制度は、子育て世帯と高齢者世帯が支え合いながら暮らせる住環境の整備を目的に、令和元年からスタート。
新築住宅には最大100万円、改修には最大50万円の補助金を支給しています。さらに、住宅ローンの金利優遇が受けられる「フラット35 地域連携型」にも対応しており、安心して移住・定住の準備を進められる体制が整っています。これまでに14件・48人の方がこの制度を活用し、鳴沢村へ転入。家族の絆が深まり、新たな人の流れが地域にもたらされています。商業施設が少ないという側面もありますが、家族同士の助け合いを通じて、快適で安心な暮らしが実現しています。

三世代同居補助金実績
「この補助金制度は、家族の支え合いを促進し、定住人口の増加と地域の活性化を目指すことを目的としています。子世代にとっては、親からの育児サポートを受けられるメリットがあり、親世代にとっては孤立を防ぎ、安心して暮らせる環境づくりにつながります。まさに、双方にとって“win-win”となる施策です。実際に、かつて鳴沢村を離れていた方が、この制度を活用してUターンするケースも見られ、家族のつながりが再びこの地で育まれています」
三世代がともに支え合い、安心して暮らせる地域社会の実現に向けてー。
鳴沢村の取組は、着実に成果を上げています。今後もこの制度を通じて、村に根づく家族の絆と地域の温もりが、より一層深まっていくことが期待されています。
家庭での子育てに安心を―「家庭内保育世帯支援金」
鳴沢村では、子育て世代の経済的負担を軽減し、安心して育児ができる環境を整えるため、令和6年4月より「家庭内保育世帯支援金」制度を開始しました。
この制度は、保育園を利用せず、家庭内で子どもを育てている世帯を対象に、1歳から3歳までの子ども1人につき、月額2万円を支給するものです。
保育料の無償化が進む一方で、家庭保育を選ぶ家庭への支援が十分でないという課題に対応し、「すべての育児スタイルに公平な支援を届けたい」という思いから生まれたこの制度。すでに19人の児童に対し、総額328万円が支給されており、対象となる家庭からは「とても助かっている」との声が寄せられています。
さらにこの制度は、将来的な保育士確保や保育環境の整備といった地域課題に備える取組としての側面もあり、地域全体の子育て支援を支える重要な一歩となっています。
鳴沢村の地域づくりを支える、ふるさと納税の力
このように鳴沢村では、人と人とが支え合い、世代を超えて助け合える地域づくりが進められています。こうしたあたたかな繋がりこそが、地域の魅力と活力の源であり、その取組を力強く支えているのが「ふるさと納税」の寄附金です。寄附金は、単なる財源ではありません。子育て支援や定住促進、観光資源の整備など、鳴沢村の未来に直結するさまざまな施策に活用されています。
「寄附して終わり」ではなく、ぜひ一度、鳴沢村を訪れてみてください。あなたの寄附がどのように村の暮らしに生かされているのか。その答えを、きっと目で見て、心で感じていただけるのではないでしょうか。
ふるさと納税返礼品
ふるさと納税だからこそ出会える、鳴沢村の魅力的な「逸品」をご紹介します。
1.とうもろこし
鳴沢村は、富士山の麓・標高約1,000mの高原地帯。朝晩の寒暖差が育む「恵味ゴールド」は、糖度が高くフルーツのような甘さが魅力のとうもろこしです。皮が薄く食べやすく、一粒一粒が弾けるような食感も特徴。甘みが落ちないよう、朝採れを産地直送でお届けします。新鮮な味わいをぜひご賞味ください。

2.「富士眺望の湯ゆらり」入泉券
雄大な富士山を望む露天風呂が魅力の温泉施設で使えるチケットです。天然温泉と開放感ある湯船で心身ともに癒されるひとときを。地元食材を使った食事も楽しめ、観光の合間のリフレッシュにも最適です。富士山の麓で、贅沢な時間を過ごしてみませんか。

鳴沢村へのふるさと納税は、まちの未来を支える取り組みであると同時に、魅力ある返礼品を通じて鳴沢村の豊かな恵みを体感していただける機会にもなります。
自治体情報
山梨県南都留郡に位置する鳴沢村は、富士山の麓に広がる自然豊かな高原の村です。村の全域(約89.58平方キロメートル)は、富士箱根伊豆国立公園の富士山地域に指定されており、標高900〜1,000メートルの高冷地には別荘地やゴルフ場が点在しています。
鳴沢村は、雄大な富士山の景観を背景に、豊かな観光資源にも恵まれています。特に「鳴沢氷穴」などの自然が生み出した造形美は、訪れる人々に驚きと感動を与えています。村の大部分は森林に覆われており、四季折々の風景が楽しめるのも大きな魅力です。
観光業に加え、製造業やサービス業も展開されており、村内には約180の事業所が存在します。農業も盛んで、耕地面積は約2平方キロメートル。高冷地ならではの気候を活かし、キャベツ、トウモロコシ、ブルーベリーなどの特産品や季節の野菜が地域の食文化を支えています。
さらに鳴沢村は、犯罪発生率や交通事故発生率が低く、安心して暮らせる地域としても高く評価されています。
鳴沢村のふるさと納税
山梨県鳴沢村の基礎情報や返礼品をまとめてご覧いただくことができます。
