投稿日:2025年6月3日
地域が誇る銘菓やブランド牛、旬の農産物や水産物、店舗や旅行で便利に使用できる電子ポイントなど、ふるさと納税には、バラエティに富んだ返礼品が揃っています。
ふるさと納税の楽しみは、返礼品を選び、受け取ることだけではありません。
縁(ゆかり)のある自治体や、お世話になった思い入れのある自治体などへの寄附金の使いみちを選ぶことで、自身の寄附金が町や村に与える影響を知ることも醍醐味の一つとなるでしょう。
ふるさと納税バイブルでは、返礼品が目的の寄附だけではない選択肢を知ってもらうために、全国の自治体に寄附金の使いみちを伺い、その想いを発信していきます。
今回取り上げるのは、海洋環境の保全や漁業振興、観光資源の活用に力を入れている神奈川県逗子市の取り組みです。
海と山を満喫できる穏やかな町
逗子市は神奈川県の南東部、三浦半島の付け根にある海沿いの町です。
相模湾に面した逗子海岸は遠浅で波が穏やかなため、海水浴やウィンドサーフィン、SUP(スタンドアップパドルボード)などのマリンスポーツを楽しむ人々で賑わっています。また、逗子マリーナではヨットハーバーを中心に、おしゃれなレストランやショップが立ち並び、リゾートのような雰囲気が人気です。
一方で、市域の多くは山林が占めており 、鷹取山や二子山などではハイキングを楽しむことができます。
逗子市は自然豊かな環境に恵まれながらも、電車を利用すれば都心へは約1時間でアクセス可能です。都心への始発電車であるJR横須賀線と京急逗子線の2本が通っており、通勤、通学にも便利です。
このように、都会の利便性を享受しつつ、自然に囲まれた穏やかな暮らしを楽しむことができる環境が整っています。近年では、その住みやすさから都心などからの移住者が増えており、「街の幸福度ランキング」や「住み続けたい街ランキング」でも上位にランクインするなど、市内外から高い人気を誇っています。
逗子市では、この豊かな環境を活かし、海の環境保全や観光資源の活用など、さまざまな支援を行っています。
「逗子海岸花火大会」の運営をサポート
毎年5月に開催される「逗子海岸花火大会」は、地元の人々に長年愛され続けている、夏の始まりを告げる風物詩です。1958年に始まったこの花火大会は、2025年に第68回を迎えました。
逗子湾からは約7,000発の花火が打ち上げられ、大輪の花火と海のコントラストが織りなす幻想的な光景が広がります。また、三方を山に囲まれた逗子湾で打ち上げられる花火は、反響音が大きく、その迫力が訪れる観光客を魅了しています。
花火大会には約10万人もの来場者が訪れ、地元住民だけでなく、多くの観光客を引き寄せる、逗子市を代表する一大イベントとなっています。
この花火大会は、逗子市と逗子市観光協会の共催で開催されており、運営にはふるさと納税の一部が活用されています。
「逗子市は、主に警備を担当しています。警察や交通機関等と連携し、観客の皆さんが安全に花火を楽しめるよう、警備員の配置や安全柵の設置を行っています」(逗子市自治体関係者・以下同)
2025年の逗子海岸花火大会は、5月22日(木)19:30~20:15に開催され、約10万人が訪れました。
ふるさと納税を通じた支援が安全で円滑な運営を実現することができました。
誰もが安全で快適に楽しめるビーチづくり
逗子海水浴場は、夏になると多くの家族連れでにぎわうファミリービーチです。遠浅で波が穏やかなため、小さな子どもでも安心して楽しめます。
海上にはアスレチックで遊べるアクティビティ「ウォーターパーク」が設置されており、子どもから大人まで遊べる施設となっています。
また授乳室やおむつ替えベッドも完備しており、赤ちゃん連れでも安心して過ごせる環境が整っています。
「逗子市では誰もが楽しく快適に海水浴を楽しめるよう、逗子海水浴場に関する条例を定めています。飲酒やバーベキューは砂浜ではできません(海の家でのみ可能)。また、スピーカー利用などを禁止しています。安全対策も万全で、海岸に監視所を設け、ライフセーバーや警備員が定期的に巡回を行っています。逗子市は、この警備費用にふるさと納税の寄附金を活用しています」
また、逗子海水浴場は国際環境認証「ブルーフラッグ」を取得しており、環境に配慮した美しいビーチを目指しています。
ボランティアスタッフによるビーチクリーン活動や、リユース可能なカップでの飲料提供など、持続可能な海岸運営にも力を入れています。
逗子海水浴場は例年、6月末から8月末まで開設されています。
漁港と観光を融合し、地域を活性化
逗子市の「小坪漁港」は鎌倉時代から続く歴史ある漁港です。小坪漁港では主にしらすやわかめ、さざえなどが水揚げされており、逗子市内唯一の地場産業として地域経済を支えています。 逗子市は、この小坪漁港の活性化事業に、ふるさと納税の寄附金を活用しています。
「近年、地球温暖化や海藻を食べるウニの繁殖により、海藻が消失する「磯焼け」が発生しています。その影響で年々漁獲量が減少し、漁業関係者にとって深刻な問題となっています。そこで小坪漁業協同組合と市は、漁港の活性化を目的に、漁業と観光を融合させた取り組みを始めています」
その一例として、漁業体験イベントや船上直売会などの開催、漁船を活用した「小坪漁師タクシー」の運航などを行い、観光客の誘致を図っています。
現在、漁港周辺には地元の新鮮な魚介を提供する食堂が立ち並び、人気のスポットとなっています。
こうした観光の強化により、関係人口の増加や地域のさらなる活性化が期待されています。
また、小坪漁港では、漁港施設の老朽化対策や水産資源の保全にも力を入れており、次世代へ豊かな海を残すための取り組みを行っています。
このように逗子市では、持続可能な海洋事業を展開し、漁業の活性化と地域経済の循環を目指しています。
ふるさと納税を活用して、美しい逗子市の海を守る取り組みを応援してみてはいかがでしょうか。
自治体情報
逗子市は神奈川県の南東部、三浦半島の付け根に位置する市です。横浜市・鎌倉市・葉山町・横須賀市 と隣接し、相模湾に面しています。
人口は約6万人のコンパクトな街ながら、駅周辺には生活に必要な施設が立ち並ぶ便利さも兼ね揃えています。
また、明治時代に避暑地・別荘地として発展した逗子市は、現在も歴史的建造物が残り、落ち着いた趣きが感じられる地域です。
ふるさと納税の返礼品で特に人気の品は、逗子市内でSUP(スタンドアップパドルボード )やビーチヨガが体験できるチケットや、レストランのお食事券です。
「逗子市は自然が美しく、魅力ある町です。ぜひ実際にお越しいただき、逗子の良さを体験し、楽しんでいただきたいと思います」
逗子市のふるさと納税
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