
投稿日:2025年4月8日
地域が誇る銘菓やブランド牛、旬の農産物や水産物、店舗や旅行で便利に使用できる電子ポイントなど、ふるさと納税には、バラエティに富んだ返礼品が揃っています。
ふるさと納税の楽しみは、返礼品を選び、受け取ることだけではありません。
縁(ゆかり)のある地方自治体や、お世話になった思い入れのある自治体などへの寄附金の使いみちを選ぶことで、自身の寄附金が町や村に与える影響を知ることも一つの醍醐味となるでしょう。
ふるさと納税バイブルでは、返礼品が目的の寄附だけではない選択肢を知ってもらうために、全国の自治体に寄附金の使いみちを伺い、その想いを発信していきます。
今回取り上げるのは、“子育てするなら近江八幡市”を掲げ、地域一丸となり子育て支援を強化している滋賀県近江八幡市取り組みです。
歴史と美しい自然が調和する城下町
近江八幡市は、豊臣秀次が築いた城下町を基盤に、商業都市として発展したまちです。
中世には数々の城が築かれ、日本最大級の山城「観音寺城跡」や天下の名城「安土城跡」など、現在も多くの歴史的文化遺産が受け継がれています。
江戸時代や明治時代の町屋や蔵が建ち並ぶ八幡堀、新町通り、永原町通りの町並みは、1989年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
また、建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが手がけた洋風建築など、近江八幡市には歴史文化遺産が数多く点在し、観光地として多くの人々を魅了しています。
その一方でこの地域では、湖東平野の肥沃な土壌と琵琶湖の豊かな水を活かし、古来より農畜産業が盛んに行われてきました。
とくに、400年の歴史をほこる日本最古のブランド和牛「近江牛」の生産頭数は日本一を誇ります。
こだわりと技術を持った生産者が一頭一頭丹念に飼育される近江牛は、年間わずか6,000頭しか出荷されない希少なブランド牛として、高い評価を得ています。
このように、歴史と豊かな自然が調和する近江八幡市は、“子育てするなら近江八幡市”を掲げ、地域一丸となって子育て支援に力を注いでいます。
月に1回、おむつを無料で宅配「おむつ おとどけ みまもり便」
近江八幡市では、「子どもは地域の宝であり社会の一員、すべての子どもが自分らしく健やかに成長できる町をつくろう」の基本理念のもと、子育て支援に力を注いでいます。
家庭、学校、地域、企業、行政がそれぞれの役割を果たしながら連携し、地域社会全体で子どもたちを支え、最善の利益を享受できる社会を目指しています。
その実現に向け、“子育てするなら近江八幡市”を掲げ、未来を担う子どもたちのためにさまざまな取り組みを進めています。
その一環として、2024年4月に「乳児等おむつ等支給子育て支援事業」(通称「おむつおとどけ みまもり便)をスタート。この事業には、ふるさと納税の寄附金が活用されています。
本事業では、月に1回、1歳未満の乳児がいる家庭を対象におむつ、おむつカバー、お尻拭きなどの育児用品1,500円相当分を無料で宅配しています。
「『おむつ おとどけ みまもり便』は、近江八幡市が生活協同組合コープしがへ業務委託している事業です。寄附金は、配達やコールセンタースタッフの人件費、車両のリース料、燃料費、パンフレットの作成などの広報費、おむつ用品の購入などに充当しています」(近江八幡市自治体担当者・以下同)
おむつと一緒に安心もお届け。子育て世代の不安や悩みをサポート
「おむつ おとどけ みまもり便」は、単におむつを宅配するだけではありません。
子育て家庭の孤立化防止を目的に、おむつの配達時に、宅配員による利用者への声かけを行っています。
「HATI-PI(ハチピー)メイト」と呼ばれる宅配員は、子育て経験のある30代~50代を中心に構成。宅配員は利用者から子育てに関する悩みや相談を受けるほか、市の子育て情報も提供しています。
また、受けた相談内容に応じて市の保健センターなどの専門機関へつなぎ、子育て世帯の不安や悩みの解消に取り組んでいます。
原則として毎回同じスタッフが宅配を担当することで、利用者が相談しやすい体制を整えています。
「市民からは “宅配員とお話し、息抜きできました” “話を聞いてもらい、気持ちが楽になりました” “おむつをたくさん使うのでありがたいです” “赤ちゃんを抱っこしておむつを買いに行くのが大変なので、助かります” “家族全員がインフルエンザで外出できなかった時に宅配していただき、とても助かりました”といった喜びの声が数多く届いています」
また、1年に1~2回程度、おむつを捨てるための市指定ゴミ袋を一緒に配達するなど、子育て世代に心強いサービスを実施しています。
さらに、おむつの配達車両は、メッセージが書き込めるデザインを採用。
「子どもが生まれた喜び」や「感謝の気持ち」、「未来への希望」などが綴られたメッセージが並び、見た人の心を温かくすると評判です。
また近江八幡市では寄附金を活用し、GIGAスクール構想の実現に向けた教育環境の整備を進めています。その一環として、小中学校の黒板をモニター化するなど、ICTを活用した学びの場を充実させています。
さらに、子どもたちに手軽に本に親しんでもらうため、移動図書館を開設。市内のコミュニティセンターを巡回し、図書館を訪れることなく本を借りることができます。
こうした取り組みを通じて、市民が「近江八幡市なら、安心して子どもを育てられる」と思えるまちづくりが進められています。
近江八幡市に寄せられたふるさと納税の寄附金は、子どもたちの未来を支える「おむつ おとどけ みまもり便」や教育環境整備などに活用されています。これにより、多くの親子が安心して子育てができる環境を享受しています。ふるさと納税を利用し、近江八幡市の未来を支える応援をしてみてはいかがでしょうか。
自治体情報
滋賀県の中央部、琵琶湖東岸に位置するまち。
琵琶湖最大の島である「沖島」は、日本で唯一淡水湖に浮かぶ有人島として知られています。
また、ラムサール条約の登録湿地「琵琶湖」で最も大きい内湖である西の湖は、国の第1号重要文化的景観にも選定されています。
近江八幡市は近江商人の発祥地であり、市内には歴史的建造物や町並みが数多く建ち並び、日牟禮八幡宮や八幡堀など、歴史的な観光名所が点在しています。
ふるさと納税の返礼品で最も人気の品は、日本三大和牛のひとつである近江牛。
自然豊かな環境でていねいに飼育され、高品質な肉質をほこる近江牛の肉質はやわらかくきめ細やかで、口の中でとろける食感が特徴です。
独特の深い風味はすき焼きやしゃぶしゃぶ、ステーキ、焼肉などさまざまな料理でその魅力が引き出されます。
上質な味わいの近江牛は日本料理のみならずフランス料理とも相性抜群といわれ、海外の著名なレストランにも数多く提供されています。
そのほかクラブハリエのバウムクーヘンや、近江八幡市を創業の地とする西川株式会社の寝具も人気の返礼品です。
ふるさと納税の返礼品で魅力ある商品を楽しみ、近江八幡市を応援してみてはいかがでしょうか。
近江八幡市のふるさと納税
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